□【社説で経済を読む】産経新聞客員論説委員・五十嵐徹
在中国日本大使館が、ホームページに「中国での偽札に関するQ&A」というコーナーを設けて、在留邦人や日本人旅行客に注意を促している。
そのまま紹介すると、「中国国内において偽札がかなり多く出回っています。大量の偽造紙幣を持った運び屋を検挙した、との報道も目にします」とし、以下の具体例まで挙げている。
「たとえばタクシー料金支払い時に」「運転手が100元札(現レートで約1600円)を受け取った後、手元で偽札にすり替えた上で、『これは偽札なので他の札を』などと言って正規の札と引き換えに偽札を渡す」「何枚も取っかえ引っかえ渡し、結局10枚とも偽札にすり替えられてしまったという話も」あるという。
大使館の注意喚起は2012年10月26日付だが、つい最近も産経新聞外信面のコラムで、赴任後間もない北京特派員が、まったく同じ被害にあったと書いていた。偽札の流通は、相も変わらず日常茶飯事なのだろう。
◆1割は偽造紙幣か
中国では、最高額紙幣の百元札のうち1割は偽造だとする説もある。さすがに昨年11月から新紙幣への切り替えを始めたが、最新の偽造防止技術を駆使したはずの新紙幣も、半年も経ずして早くも偽札が現れたと報じられていた。