先ごろ中国で開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議も「世界経済の回復は望ましい水準よりも弱いままだ」と強い懸念を示した。
共同声明は、成長促進に向け、各国が財政・金融政策、構造改革のすべての政策を総動員すると宣言したが、注目されたのは、市場をゆがめる政府補助金に強い懸念を示したことだ。「中国鉄鋼の過剰生産問題」を念頭に置いたものだ。
中国の成長率低迷について読売は7月18日付社説で、「国有企業や、地方政府の関連企業などで、実質破綻しながら公的補助で生き延びている『ゾンビ企業』問題も深刻化している」と指摘。「公式統計では、銀行の不良債権残高は1兆元余だが、実態は数倍に上るという見方も根強い」と発表数字にも疑問を投げかけた。
◆政府内に説明矛盾
興味深かったのは日経の7月16日付社説だ。「中国経済の『L字』予測が示す不透明感」と題し、「習近平国家主席の経済ブレーンとみられる人物が5月、共産党機関紙、人民日報で語った中身」を紹介している。
この経済ブレーンは、中国経済について、「不可能なのはV字型回復だ。それはL字型の道をたどる」「数年は需要低迷と生産能力過剰が併存する難局を根本的に変えられない」と述べたという。