橋下維新“お荷物タワー”の行方 「このままでは本当に負の遺産になってしまう」 (3/6ページ)

橋下徹氏が大阪府知事時代に購入した第2庁舎「咲洲庁舎」。いまなお赤字続きの「お荷物」となっているが、橋下維新の〝象徴〟を手放すわけにはいかず、今ではホテル転用案も浮上している
橋下徹氏が大阪府知事時代に購入した第2庁舎「咲洲庁舎」。いまなお赤字続きの「お荷物」となっているが、橋下維新の〝象徴〟を手放すわけにはいかず、今ではホテル転用案も浮上している【拡大】

 松井知事「咲洲庁舎は司令塔」

 「ありとあらゆる可能性を探って空室を埋め、そこに人が集まるような仕掛けを作っていく。作ってしまったものを廃虚にせず、有効活用していく」

 今年8月の記者会見。空室が目立つ咲洲庁舎の活用方法を問われた松井一郎知事は、庁舎移転を伴う売却はせず、有効活用していくしか道はないことを改めて強調した。

 府はこれまで、庁舎周辺のベイエリアにカジノなど「統合型リゾート(IR)」のほか、水素、燃料・蓄電池など大型産業の誘致を推進。37年の招致を目指す国際博覧会(万博)の開催地の有力候補にも挙げ、松井氏は咲洲庁舎を周辺活性化への「司令塔」と位置づける。

 しかし、庁舎には課題が山積している。

 WTCに府の一部部局が入居し、咲洲庁舎となったのは22年6月。1~3階が店舗、7~17階がオフィス区画、18階以上に府の部局が入り、府職員約1920人が働く。

 ただ、立地の悪さから民間テナントが集まらず、空室率は全体の3割超。しかも、そのほかのスペースの大部分も賃料の得られない府の部局でほぼ埋まっているのが現状だ。

高層ビルならではの防災上の弱点も浮上した