【衆院予算委】山本有二農水相、輸入米問題で「TPP影響試算に反映せず」 野党は反発、早期の調査結果公表を要求

衆院予算委員会の平成28年度第2次補正予算案について、民進党の緒方林太郎氏のい質問に答える山本有二農水相=30日午後、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)
衆院予算委員会の平成28年度第2次補正予算案について、民進党の緒方林太郎氏のい質問に答える山本有二農水相=30日午後、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)【拡大】

 山本有二農林水産相は30日の衆院予算委員会で、輸入米の売買入札で不透明な取引があった問題をめぐり、入札に参加した事業者間で「調整金」と呼ばれるリベートの支払いが行われていたことを明らかにした。「調整金というものがあった契約が存在したことは事実だ」と述べた。その上で「調整金がコメの市場価格に影響していないと思っている。万が一、影響しては大変だという観点から調査を始めている」と強調した。

 また、山本氏は「市場価格に影響しない以上、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の試算に入っていない」と述べ、TPP発効による影響試算に反映していないことも明らかにした。民進党の福島伸享、緒方林太郎両氏らの質問に答えた。

 平成28年度第2次補正予算案はTPP関連予算を含むため、野党側は早期の調査結果の公表を要求。予算委の30日の理事会では、補正予算案の採決前に輸入米問題に関する集中審議を実施するよう求め、与党が提案した10月4日採決の日程を拒否した。

 政府・与党が今国会成立を目指すTPP承認案・関連法案の審議にも影響が出そうだ。