
「爆買い」の中国人観光客でごった返す静岡空港ターミナルビル(田中万紀撮影)【拡大】
ところが、9月下旬に就航した合肥線が1カ月もたたないうちに運休すると、観光需要が減少する冬場を前にした10月末に上海線、武漢線、南寧線、長沙線が相次いで撤退。今年になって大連線、済南線、瀋陽線が新たに就航したものの、いずれも9月末までに運休・欠航となり、今年の新規就航路線で10月以降の継続就航が決まっている路線はない。
中国路線が短期間に激減したのは、中国人観光客の旺盛な消費意欲を支えていた中国経済が失速したことに加え、羽田空港や中部国際空港の発着枠が増加したことが大きい。
昨年には、爆発的に増える中国人観光客に主要空港の受け入れ態勢が追いつかず、発着枠が不足。発着枠の確保が容易で、中国人が好む富士山を眺望でき、首都圏に比較的近い静岡空港は、格好の受け皿となった。