「わずか一年で…」静岡空港まさかの誤算 中国路線の相次ぐ撤退で苦境に (3/3ページ)

「爆買い」の中国人観光客でごった返す静岡空港ターミナルビル(田中万紀撮影)
「爆買い」の中国人観光客でごった返す静岡空港ターミナルビル(田中万紀撮影)【拡大】

  • 中国・長沙から静岡空港に到着した中国南方航空の旅客機(手前)。直後には、ソウル行きのアシアナ航空機(奥)が滑走路を離陸した
  • 中国・長沙から到着した中国南方航空の旅客機
  • 中国路線が多数就航していた昨年10月には、静岡空港の到着ロビーは中国人客らであふれかえっていた

 ところが、この1年で受け入れ態勢が整備された羽田空港や中部国際空港に、中国系航空会社が相次いで就航。あおりを受けて、静岡空港を利用する中国人向けツアーは激減し、中国路線の運休が相次ぐ結果となった。

 県空港利用促進課では、中国人観光客ばかりに頼るのではなく、日本人客に静岡空港を使ってもらう方策を模索中。同課の担当者は「中国路線を使った、日本人が利用しやすいツアー商品をつくるよう旅行会社などに働きかける。行きは静岡空港を使い、帰りは羽田空港を使うような提案も強化する」と話している。