菅直人元首相、福島原発事故の映画上映会で延々と熱弁 「あと紙一重で私も皆さんも…」 (3/6ページ)

菅直人元首相(斎藤良雄撮影)
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 放射能というのは、年を取ったからといって平気なわけじゃないが、少なくとも子供を産むとか、そういうことに対して影響はないから、その点はやっぱり若い人がそこにとどまるというのは、強い被曝を受ければ、それだけで命を失うが、その後にいろんな影響を残すという意味では、深刻だ。

 ただ、私はあんまり悩まない方で、どっちかに決めてしまう方だから、悩んだというよりは、ぎりぎり頑張ってもらいたいということで押し通させてもらった。

 あと1つだけ申し上げると、原発事故が起きたときの責任体制というのは、事故の処理に直接あたるのは、これは電力会社、東電。それは当然だ。

 それがわかるのは役人が行ったからといって、あるいは自衛隊が行ったからといって、どのボタンをどうしたらいいかというのは、わからない。

 ただ、もう1つの責任がある。それは、地域住民が避難する、その責任は電力会社にはない。

 その責任は国と自治体が担っている。だから、避難の範囲をどのくらいまで避難するべきだというのを決めたのは、もちろん専門家に聞いた。原子力安全委員会(委員長の)の班目春樹さんに聞いて、この場合、どのくらいまで避難したらいいかと。割と斑目さんは、「いやまだ外国の例だと、2、3キロぐらいでいいんじゃないか、5キロぐらいでいいんじゃないか」と、比較的そんな感じだった。

 今考えてみると、そのあと10キロ、20キロ、あるいは屋外待避まで含めると30キロまで広げた。

 米国はその時点で50マイル=80キロまでは避難するようになっていた。なぜこの差ができたかというと、ほんとうに、ある意味恥ずかしいことなんだが、米国は飛行機で、米軍がモニタリングができる。だから、事故のあとすぐに横須賀でどのくらいの線量があったかわかっていた。

じゃあこの事故はどうやったら防げたのか