日露合弁の東シベリア油田が商業生産へ ロシア政府が年内にも承認

 国際石油開発帝石(INPEX)は14日、同社などが事業に参画する日本とロシアの合弁会社が東シベリアの油田で原油を商業生産すると発表した。パイプラインを通じてロシア国内に供給するほか、日本をはじめアジアに輸出する。ロシア政府が年内にも事業化を承認する見通しだ。

 合弁会社には日本側が49%、ロシア側が51%を出資している。日本からはINPEXのほか、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、伊藤忠商事が参加している。合弁会社はロシア・イルクーツク州の油田権益を持っており、商業向けに十分な石油埋蔵量を確認した。

 ロシアでの原油生産は、日本にとって地理的に近いため輸送コストが安く、利点が多い。15~16日のプーチン大統領の来日を控え、日ロ両政府は8項目の経済協力プランの具体化を進めている。エネルギーはロシア側が特に重視している分野で、日本企業の積極的な投資を求めている。