
共同記者会見する安倍首相(左)とトランプ米大統領=10日、ワシントンのホワイトハウス(共同)【拡大】
自民党は14日、安倍晋三首相とトランプ米大統領の首脳会談に関する外交部会などの合同会議を開いた。会議では会談を評価する意見が大勢を占めたが、日米両政府が10日に発表した共同声明をめぐり、2国間の自由貿易協定(FTA)を懸念する声もあがった。
共同声明は、貿易枠組みについて「日米間で2国間の枠組みに関して議論を行う」と明記。声明作成に関与した政府関係者は「米側の要求をのんだ」と説明するが、米側がこの文言を根拠とし、FTA交渉を迫る可能性も指摘されている。
FTA交渉となれば、特に農業分野で米側が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の水準以上の市場開放を求めることも予想される。自民党では農林系議員を中心に不安が強い。
14日の党会議では「FTA交渉は賢明でない」と懸念が噴出。「日本が今まで以上に米側の要求をのまされるのではないか」と危機感を募らせる意見も出た。
指摘に対し、外務省幹部は会議で「農産品に敏感な問題があることは十分理解している」と弁明。首脳会談では、米側から2国間の貿易交渉に関する要求がなかったとも説明した。
首相は14日の衆院予算委員会で、「FTAを恐れているわけではない。国益になるならいいが、ならないなら進めないのは明確だ」と言及した。一方で「しつこいぐらいTPPの意義を話したので、(少しずつ)その意味を理解してもらえた」とも述べ、米側にTPPの重要性を粘り強く説き続ける考えも示した。