
利上げに積極的な姿勢を示したFRBのイエレン議長=3日、米シカゴ(AP)【拡大】
米連邦準備制度理事会(FRB)が14~15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で3カ月ぶりに追加利上げすることが濃厚だ。利上げを急ぐのは、米国経済の好転だけでなく、ドル高・金利高に批判的なトランプ政権の誕生と、1年を切ったイエレン議長の任期が大きく影響している。(米沢文)
「次回会合で雇用と物価の動向が想定通りに推移していれば、政策金利の調整が適切になるだろう」
イエレン氏が3日の講演で明確に利上げを示唆したことで、市場は一気に利上げモードに傾いた。
米国では、機関投資家が国債の償還を迎える2月に新しく債券を買い入れることなどから、金利が上がりにくく、為替もドル高円安に進みにくい状態が続いていた。他のFRB高官も総出で3月利上げの可能性を口にし、市場に織り込ませてきた。
FRBの動きに関し、SMBCフレンド証券の岩下真理氏は「中央銀行に長く携わってきたイエレン氏だからこそ、金利正常化への思いは強い」と解説する。
イエレン氏の後任絡みで注目されるのが、理事の人事だ。4月にはタルーロ理事が退任し、空席は3人に増える。後任について、東短リサーチの加藤出氏は「大統領への忠誠心が重視される」と述べ、夏ごろまでに次の議長含みで理事を選ぶ可能性を指摘する。