
利上げに積極的な姿勢を示したFRBのイエレン議長=3日、米シカゴ(AP)【拡大】
逆に、イエレン氏側はFOMCメンバーがトランプ色に染まる前に少しでも利上げを進めておく必要があるというわけだ。
足元の環境は、利上げを進めるには理想的だ。米経済指標はこのところ堅調ぶりが目立つ。特に、1月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比1.9%増と、FRBが目指す2%に近づいている。
10日には、2月の米雇用統計が発表される。長期的に労働力を吸収できる雇用の増加ペースは「月7.5万~12.5万人」(イエレン氏)とされるが、この半年は平均18万人程度で推移してきた。
欧州が選挙ラッシュに突入するという事情もある。今月15日のオランダ総選挙を皮切りに、4~5月にフランス大統領選、9月にドイツ連邦議会選が控える。
各国で反グローバリズム勢力が台頭すると、市場はネガティブに反応する傾向がある。みずほ証券の宮川憲央氏は「FRBは経済・金融環境が良好な今のうちに、利上げを進めておきたいと考えたとしてもおかしくない」と分析する。