ベストセラー作家に聞く「2018年問題」 現実となる「大学倒産の時代」…母校なくなる? (2/3ページ)

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 それでも私立大学全体の割合でみると、39.4%は学生を集められない苦境に陥っており、「いずれ私立大学が半減してもおかしくない状況にあります」と河合氏は危惧する。

◆なぜいまさら大学倒産が話題に?

 河合氏は「18歳人口の減少は今に始まった話ではありません」と語る。団塊ジュニア世代が18歳となった1992年の約205万人をピークに、日本の18歳人口は減少の一途をたどっている。文部科学省によると、2008年から2017年は約120万人を横ばいで推移していたが、2018年には118万人、2030年には約100万人まで減少すると予測されている。

 大学側も対策を講じてこなかった訳ではない。河合氏によると、最近になって大学倒産がクローズアップされるようになったのには理由があるという。「各大学とも、1992年以降の18歳人口激減に危機感を抱き、学部新設や入試制度改革などさまざまな対策を打ち出しました。とりわけ期待したのが、女子の四年制大学への進学率向上でした。事態打開の鍵を握ると考えたのでしょう」との指摘だ。

 ところがこれが、短期大学の四年制大学化をはじめとする新規大学の設立ラッシュを呼び起こした。大学数は1992年の523校から、2012年には783校まで増加。少子化を横目に大学が増え続けたことで、入学者の確保はさらに困難を極めるようになった。ここまで増えたのでは、もはや残された道は、すでに5割強まで伸びた全体の進学率のさらなる向上か、留学生の大規模受け入れしかないだろう。

 「縮小する市場に逆行して大学数を増やし続けたのだから、これまで多くの学校が倒産に追い込まれていても不思議ではなかったのです」と河合氏は指摘する。ついに万策尽きた現状が「2018年問題の正体」なのだ。

◆国立大学でも死活問題

 これは、何も私立大学だけの問題ではないという。東京大学のような超難関校は別として、ブランド力のある都市部の伝統校でさえ穏やかでない状況だ。とりわけ地方大学は深刻さが増している。入学者の多くを地方出身者が占める傾向にあるため、都市部の大学よりも人口減少の影響を受けやすいのだ。

国立大学でさえ倒産の危機に