AI予算、米中の2割以下 18年度770億円 過去最大も財政面に制約 (2/2ページ)

 全体の集計額とは別に、内閣府は戦略的な研究開発に幅広く充てる予算として計555億円を確保しており、その一部をAI関連に回す方針だ。

 財政状況が厳しい中、限られた財源を強みのある分野に重点投資し、民間資金の呼び水とできるかが今後の鍵を握る。

 経産省の幹部は、米企業が圧倒的な地位を築くインターネット分野での巻き返しは、もはや困難だとし「製造業の生産性向上やヘルスケア分野に活路を見いだす」と日本の戦略を語った。

 ■実力差歴然でも薄い危機感

 三菱総合研究所の比屋根一雄先端技術研究センター長の話 米国と中国はAI投資がめざましく、日本は既にまともに太刀打ちできないほどの実力差がある。非常に厳しい現状だが危機感が薄い。既存産業のぬるま湯に漬かった「ゆでガエル」状態だ。AIは製造業や建設、食品など幅広い産業で導入が進んでいる。日本にも米アマゾン・コムなど海外のIT企業が「黒船」としてやってくるだろう。中国は政府が強力に推進しており、アリババグループや騰訊控股(テンセント)など民間も投資を増やしている。

 日本はヘルスケアや物販などの国内のデータを囲い込み、積極的に活用できる環境を整備する必要がある。日本は米中に比べ質の高い製品やサービスが多い。AIをうまく取り込み、対抗手段を真剣に考えるべきだ。