公示地価 商業地26年ぶりプラス転換 観光地「ブランド」が牽引、格差拡大も (2/3ページ)

ニセコ観光圏は訪日外国人旅行者などでにぎわい商業地としての需要も高まっている=3月下旬、北海道倶知安町
ニセコ観光圏は訪日外国人旅行者などでにぎわい商業地としての需要も高まっている=3月下旬、北海道倶知安町【拡大】

 投資マネー集まる

 世界的なスキーリゾートとなった北海道・ニセコ。目抜き通りには宿泊施設や店舗が並び、オーストラリアやアジアからの観光客が行き交う。「ニセコに別荘」は海外富裕層の間でステータス化しつつあり、現地で不動産仲介を展開する東急リゾートは「70~100平方メートルで1億円超のコンドミニアムが活発に取引されている」と明かす。

 地価上昇率はニセコ観光圏に位置する北海道倶知安町が住宅地のトップ3を独占し商業地でもトップ。

 住宅地は北海道や沖縄県が9位まで占め、商業地も大阪・道頓堀に京都など訪日外国人旅行者に人気の“観光銘柄”が幅をきかせた。

 有望な観光地には投資マネーが集まる。投資法人の野村不動産マスターファンドは5日、札幌の中心街に近い宿泊特化型ホテルを36億円で取得した。同種のホテルとしては高額だが、今後の収益まで加味した想定利回りは都心オフィスを上回る5.1%。「好立地と高稼働率が強み」。担当幹部は自信を深める。

 リターンも大きい

 不動産サービス大手のジョーンズラングラサール(JLL)によると、2017年の商業用不動産投資額は前年比13%増。日銀の低金利政策を背景に国債以上の利回りを求める投資家が不動産に投資マネーを振り向ける。ただ都心のオフィス投資では、急激な地価上昇が利回りを減殺する。

 代わって熱視線を注がれるのが地方の観光地。JLLの大東雄人アソシエイトディレクターは「投資家は一定のリスクをとって利回りのいいホテルや商業ビルへの投資を増やしている。人気の観光地ならリターンも大きい」と分析する。

「ブランド」が地域格差を引き起こす