【マネー講座】《「もらう」相続》(2)〈相続の承認と放棄〉「要らない財産」への対応 (3/4ページ)

 放棄以外の方法として、後継者に「相続人としての地位」を買い取ってもらう方法も検討できると思います。これを「相続分の譲渡」といいます。

限定承認はほとんど利用されていない

 被相続人の資産を換金して債務すべてを返済し、余りがあれば相続を受ける「限定承認」という制度もあります。

 メリットがあるのでもっと利用されてよいと思いますが、熟慮期間内に法定相続人全員で申述をする必要があるほか、債権・債務の清算などの煩雑な事務をすべて相続人が行う必要があり、負担が大きいので、実際にはほとんど利用されていません。

まだある「要らない財産」

 相続を受けて困る財産は債務のほかにもいろいろあります。思いつくままに表にしてみましたが、たとえば、ゴルフ会員権は名義変更料などのコストがかかったり、海外の財産は相続手続などに多額の費用を要するケースがあったりします。

 相続とは被相続人の財産を包括的に承継することですから、欲しい財産だけを選んで相続し、欲しくない財産は相続を放棄する、という取り扱いは認められません。

 欲しくない財産であっても、相続を受けた後に売却できるなら問題はありません。しかし実際には、無料であっても誰も引き取ってくれる人がいない、という困った財産も少なからずあるのです。まさに「負の遺産」ですね。

親が健在なうちから検討を