仮に、「負の遺産」は欲しくないという理由で相続を放棄したとしても、それだけでは問題は解決しません。新たに遺産を引き継ぐ人が定まるまでの間、相続人であった人は遺産を自己の財産と同様に管理する義務があるためです。
「負の遺産」であっても簡単には縁を切れないのです。相続人になる人は、両親など財産を持っている人が健在なうちから、一緒に対応策を協議・検討してゆくことが大切だと思います。
次回は、これまで説明してきたことを踏まえて、実際に相続を受ける手続について見ていきましょう。
(※マネー講座は随時更新。次回も「『もらう』相続」をテーマに掲載します)
【プロフィル】折原和仁(おりはら・かずひと)
りそな銀行信託ビジネス部信託管理室
アドバイザー
1961年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1983年、りそな銀行に入社。ロンドン、ニューヨーク勤務などを経て、2003年から遺言信託業務に就く。2007年から全店の遺言信託案件を審査する最終責任者として現在に至る。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(CFP)、日本証券アナリスト協会検定委員(CIIA)。著書に『円満相続への道』(主婦の友社)。