【高論卓説】外国人労働者の受け入れ拡大の現状、魅力ある制度へ「共生の視点」が必要 (2/3ページ)

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 一方、国連の世界移住報告書によると、高所得国の人口に占める海外からの移住者の占める比率の平均は14.1%でドイツ14.8%、米国15.3%、英国13.4%、日本1.8%、韓国2.3%となっている。

 欧米の先進国と比べると在留移住者の人口比では、日本はまだまだ途上国といえそうだ。この数字は15年ベースのもので、17年末の在留外国人数は256万人なので2.0%に上昇している。

 在留外国人256万人を国別でみると、最も多いのが中国の73万人で29%を占める。外国人労働者数は128万人で、留学生の資格外活動(アルバイトなど)が26万人、技能実習生は26万人などとなっている。

 技能実習生はベトナムが10万人で1位、中国は8万人で2位だ。技能実習生も以前は中国が1位だったが、ベトナムが急伸し逆転している。一方、留学生に関しては17年に31万人に達しており、08年に設定した「留学生30万人計画」は達成済みだ。最も多いのが、中国の12万人(前年比7.8%増)で留学生全体の4割を占める。

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