【ビジネスアイコラム】災害列島の自滅誘う消費増税 税収減、インフラ投資抑制の悪循環再び (1/3ページ)

 相次ぐ地震と豪雨・台風被害。日本はまさに災害列島であることを再認識させられたのだが、自民党総裁選では、安倍晋三首相と石破茂元地方創生相の両候補とも来年10月の消費税増税を既定路線としている。デフレ圧力を呼び込む消費税増税に踏み込みながら、国土保全や地方創生を図るとは甘すぎるのではないか。

 消費税と自然災害は無関係とみなす向きもあるだろうが、天災はすなわち人災である。人災とは政策の無為または失敗を意味する。国土の安全は治山治水インフラ、それを維持、運営するコミュニティーと組織・機構が整備されなければならない。支えるのはカネである。

 財務官僚が政治家やメディアに浸透させてきた「財源がない」という呪文こそは、国土保全に対する危機意識をマヒさせ、インフラ投資を妨げてきた。「財政健全化」を名目にした消費税増税と緊縮財政によって、デフレを呼び込み、税収を減らして財政収支を悪化させ、さらに投資を削減するという悪循環を招いた。

 東日本大震災に限らない。今夏、中国地方を襲った豪雨災害や、北海道地震後の全域停電、交通マヒでも、政府・与党はもっぱら事後の大盤振るまいにきゅうきゅうとし、緊縮財政支持メディアは「想定外」だと済ます当事者の無責任ぶりを見過ごしてきた。いずれも「備えあれば憂い無し」とのインフラ整備の原点を忘れている。

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