新たな在留資格に経済界期待 入管難民法改正案、「移民」懸念で高いハードル (2/3ページ)

スーパーで導入が増えているセルフ精算機。ITなどを活用した省力化投資も加速しているが、流通業界の人手不足感は強い
スーパーで導入が増えているセルフ精算機。ITなどを活用した省力化投資も加速しているが、流通業界の人手不足感は強い【拡大】

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 新制度では、一定の技能を持つ「特定技能1号」と熟練者対象の「特定技能2号」が創設される。2号では家族の帯同も認め、条件を満たせば日本で住み続けられるようになる。

 新たな在留資格は、外食やコンビニ業界が対象となる可能性もある。ユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二社長は「現場の人材の切迫感が強い。流通業界も対象に加えていただけるとありがたい」と力を込める。

 「日本人の雇用失う」

 一方、政府関係者は保守層の反発が強い「移民」の受け入れとされることに、警戒感をあらわにする。「移民とは明確に異なる」「受け入れは人手不足への対応」。山下貴司法相は12日の閣議後会見で語気を強めた。

 政府は1988年、第6次雇用対策基本計画で「単純労働者の受け入れは、十分慎重に対応する」という基本方針を閣議決定。長年堅持し、技能実習生や留学生といった、表向きは就労を目的としない在留資格を持つ外国人に単純労働を担わせてきた経緯がある。

 政府関係者は「移民」を連想させる「永住」の文言に神経をとがらせる。法務省幹部も「2号の資格を得ても、あくまで永住要件の一つを満たす可能性があるだけだ」と予防線を張る。

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