【中国を読む】桁外れのセールも消費市場に陰り…中国の消費市場、今後の行方は? (3/3ページ)


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 こうしたことから、個人消費の動向を示す10月の小売売上高は前年同月比8.6%増と伸びが鈍化したほか、物価の影響を除いた実質ベースでは同5.6%増と統計開始以来となる低い伸びにとどまった。

 「独身の日」のセールを前に、買い控えの動きが広がった影響も考えられるが、中国の家計部門が節約志向を強めている現れと捉えられる。家計部門を取り巻く環境は、それだけ深刻な事態に直面しているとも考えられる。

 中国政府は景気下支えに動く姿勢を明らかにしており、今後はそうした効果発現が金融市場、特に株価にプラスの効果を与えることは期待できる。

 米中による制裁合戦は「一時休戦」しているが、先行きも予断を許さない状況が続いており、習近平政権が目指す内需主導型の経済成長モデルである「新常態(ニューノーマル)」への脱皮は困難が続きそうだ。

【プロフィル】西浜徹

 にしはま・とおる 一橋大経卒。2001年国際協力銀行入行。08年第一生命経済研究所入社、15年から経済調査部主席エコノミスト。新興国や資源国のマクロ経済・政治情勢分析を担当。41歳。福岡県出身。