【ASEAN見聞録】マレートラの生息地、中国の“猫”需要が脅かす (4/4ページ)

27日、マレーシアの道路沿いにあるドリアン販売所。客が選んで購入すると、その場で中の果肉を出してくれる。当たり外れも楽しみのうち
27日、マレーシアの道路沿いにあるドリアン販売所。客が選んで購入すると、その場で中の果肉を出してくれる。当たり外れも楽しみのうち【拡大】

  • 27日、マレーシアの「忠誠ドリアン農園」では、ドリアンの実がなり始めていた。来年1月ごろに食べ頃となるという
  • 27日、マレーシアの道路沿いにあるドリアン販売所で売られていた、中部パハン州産の猫山王。果肉を食べるとタネが残る
  • 27日、マレーシアの道路沿いにあるドリアン販売所では、12品種が表示されていた

 所得が高く、車で1時間ほどしか離れていないシンガポールからは、品質にこだわるドリアン・ファンが毎シーズン訪れるという。中国の顧客も増え始めているが、中国政府の意向で急に途絶えかねないだけに、中国客だけに頼った販売戦略は危険だとも感じている。「欧米からも客が来はじめている。日本を含めて多くの国の人に本物のドリアンを味わってもらうことが、安定した商売につながる」と信じている。

 ハンさんは2012年、隣接地を4ヘクタール買い増した。熱帯産果実のグアバやドラゴンフルーツの畑の中に、背丈が2メートルほどに伸びたドリアンの苗木が、約10メートル間隔で並ぶ。接ぎ木したドリアンの品種の中に猫山王はなく、新たな品種の栽培に挑戦している。

 「6年で収穫できるようになるが、品質の良いドリアンが採れるようになるには15年かかる。それまではグアバなどを育てて土地を有効利用するんです」

 高さ10メートルほどのドリアンの古木が次の収穫期を迎えるのは来年1月ごろ。訪問すれば、グアバなどさまざまなトロピカルフルーツと一緒に味わえる。

 ※「忠誠ドリアン農園」への問い合わせは、フェイスブック(Zhong Cheng Durian Farm)まで。