日本ではほとんど報じられていないが、方針を決める基本法である国防権限法に合わせる形で、外国投資リスク審査現代化法(FIRRMA)と米国輸出管理改革法(ECRA)が作られた。FIRRMAは、外国人による投資審査を行う対米外国投資委員会(CFIUS)の権限と範囲を一気に拡大するものである。これまでも外国人の定義を変え、外国人の範囲を経営に影響を与えうる取締役会への参加などまで拡大し、安全保障の定義に先端技術や不動産などを加えたものになる。
そして、審査に当たっては安全保障上の脅威となりうる国であるかどうかが大きな基準になる。この法律の成立により、中国企業や中国人による先端技術や安全保障に関わる企業買収や不動産投資は不可能に近くなった。
もう一つがかつての対共産圏輸出規制(COCOM)に匹敵するECRAである。この法律は米国の武器輸出禁止国(ロシア、中国、ベネズエラ、イラクやテロ規制対象)などへ米国の「最先端および基盤的技術」(情報、製品、サービスを含む)を輸出することを実質的に禁止するものであり、これに該当する14分野「中国製造2025の重点分野と類似」に関して、米国の許可を必要とするものである。