憲法改正を視野
二階氏もそうした空気を敏感に感じ取り、交代の要因になりかねない「健康不安説」が流されることに神経をとがらせた。
結果的に首相は二階氏の続投を決めた。二階氏と関係を深めている菅氏が、続投を首相に進言したことも大きな後押しとなった。政府高官は「安定して党を支えてもらうということだろう」と首相の意図を読み取る。党関係者は首相が目指す憲法改正を挙げ「二階氏でなければ進まない」と話す。
ただ、今回の人事をめぐって党内の不満が顕在化したのも事実だ。8月に幹事長の連続在職記録を更新し、さらに要職を務めることには「長すぎる」との声も出ている。こうした不満に二階氏自身がどう向き合うかが、今後の党運営の鍵になりそうだ。(大島悠亮、広池慶一)