SankeiBiz for mobile

スマホ無料通話めぐり競争激化 「LINE」筆頭に各社サービス強化

ニュースカテゴリ:企業の情報通信

スマホ無料通話めぐり競争激化 「LINE」筆頭に各社サービス強化

更新

DeNA無料通話アプリ「comm」新CMに出演する吉高由里子  スマートフォン(高機能携帯電話)向けの無料通話サービスの競争が激化している。ディー・エヌ・エー(DeNA)が10月下旬に「comm(コム)」で新規参入。国内首位のNHNジャパンの「LINE(ライン)」を追い上げる。

 スマホの普及に伴い、無料通話サービスの利用者も増えており、各社がサービスの拡充などで新規利用者の取り込みに火花を散らしている。

 「コム」は、サービス開始8日後の10月末に利用者が想定を大幅に超える60万人に到達。DeNAは運営スタッフを従来の7人から70人に増やし、早くも運営体制を強化した。

 来年には国内だけで1000万人の登録を目指す。自社で運営する通信販売事業などとの連携も検討している。対応言語は現在、日本語と英語に限られているが、近く中国語と韓国語にも広げる方向で、世界204カ国・地域で展開している海外サービスも強化する。

 スマホ向け無料通話サービスはインターネット回線を利用。データ通信料が定額制なら、サービスを使えば海外との通話も実質無料となる。

 国内では、ユーザーが3200万人を超える韓国系のNHNジャパンの「ライン」が首位を快走している。同社は6月、一般企業に公式アカウントを提供する取り組みを開始。ユーザーが限定商品やクーポンなど、お得な情報を得られるようにした。

 これに対し、国内2位で「KAKAO TALK(カカオトーク)」を展開する韓国系のカカオジャパンは10月、株式の50%をヤフーに売却した。6000万人超の顧客基盤を抱えるヤフーと手を組んだ。

 両社は年内にも新たな提携策を発表する。今月16日には、最大5人で同時通話できる「世界初の機能」も始めた。

 DeNAと競合するグリーも無料通話サービスへの参入を模索している。同社は今夏、オランダのチャットシステム会社に出資。同社の技術を活用した無料通話サービスを検討中で、今後も新規参入が相次ぎそうだ。

 ≪主なスマホ向け無料通話サービス≫

   運営会社     サービス        ポイント

 NHNジャパン   LINE     英・中・韓国語のメッセージ

           (ライン)    翻訳機能を搭載

 カカオジャパン   カカオトーク   最大5人と同時通話可能

 ディー・エヌ・エー comm(コム) 実名登録制。高音質

 日本マイクロソフト Skype    有料で、固定・携帯電話への

           (スカイプ)   通話もできる

ランキング