ニュースカテゴリ:企業
情報通信
NTT西、年間電力消費4割削減へ 電気料金値上げに備えコスト低減
更新
NTT西日本の村尾和俊社長 NTT西日本は11日、平成32年度までに同社の年間消費電力量を約4割削減する方針を明らかにした。同社の村尾和俊社長が産経新聞の取材に応じた。
関西電力や九州電力が来春の電気料金の値上げを申請するなか、消費電力量の削減でコストの低減にもつなげる。電力消費が多い通信網を構成するネットワーク設備や空調設備を順次、省電力機器に取り換えるなどの対策を行うという。
NTT西では現在、年間の消費電力量が約20億キロワット時にのぼっている。
関電などが企業向けの料金値上げを行った場合「年間で10億~20億円単位の負担増となる恐れもある」という。
同社では、各拠点に設置した通信を中継するルーターなどのネットワーク設備が多くの電力を消費している。今後、電力使用量を軽減したネットワーク設備などの開発を進め、順次、省電力型の製品に取り換える考えだ。
またオフィスや営業所などの、空調設備や照明などの消費電力も多いことから、本・支店の屋上に設置する太陽光発電装置や、室内照明の発光ダイオード(LED)化などを拡大する方針。村尾社長は「(NTT西が)巨大なエネルギー消費企業だという認識を持ち、節電対策を積極的に打ち出したい」と述べた。
あわせて村尾社長は同日、現在約750万件の光回線「フレッツ光」の契約数を、数年以内に約900万件に拡大する計画も明らかにした。1日に受け付け開始した割安な料金プランなどの施策を進める。