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アマゾン「キンドル・ファイアHD」投入 米タブレット3強そろい踏み
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主な7インチタブレット端末とウルトラブックの比較 年末商戦の終盤に向け、タブレット端末の勢力争いが本格化してきた。18日には米アマゾン・コムが「キンドル・ファイアHD」を日本で投入。米アップルの「iPad mini(ミニ)」と米グーグルの「ネクサス7」と合わせ、米国で人気の高い小型タブレット3強が出そろった。
一方、需要を奪われているパソコン各社は、米マイクロソフトの新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」を搭載した薄型軽量の「ウルトラブック」などを投入。タブレットのようにも使える機能などをアピールし、巻き返しに懸命だ。
7インチのカラー液晶を採用したキンドルファイアHDは、記憶容量16ギガバイトのモデルが1万5800円。アマゾンのネット通販をはじめ、ビックカメラなど一部の家電量販店でも販売を始めた。11月19日に電子書籍専用端末の「キンドル ペーパーホワイト」を投入したが、HDではアマゾンが配信サイトで提供する6万点超の日本語の電子書籍に加え、音楽やゲームなどのアプリ(応用ソフト)も楽しめる。
東京都千代田区の家電量販店でも、来店者の関心の的は「キンドル」など低価格の小型タブレット。国内メーカーの製品は価格が5万円前後することもあり、手にする人は少なかった。
調査会社のMM総研は、タブレットの国内出荷は7インチクラスを中心に伸び、2012年度は前年度比61.9%増の450万台になると予測。同社の横田英明取締役は「知名度と低価格が強みの米国製に対し、日本メーカーは性能では優位に立つだけに、踏ん張りどころだ」と指摘する。
日本勢はノートパソコンでも拡販を目指す。主力機種はタッチパネル式の画面を採用し、指先で触れるだけで直感的に操作できるのが特色だ。富士通やソニーなどは画面部分を取り外すなどしてタブレットのように使える機種もそろえた。
18日にはNECパーソナルコンピュータが厚さ12.8ミリで世界最薄をうたう「LaVie X」を27日に発売すると発表。「オフィスや移動先はもちろん就寝前の枕元でもメーン機として使える」と売り込む構えだ。