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富士通、海外スマホ市場に本格参入 「らくらく」や先端技術で差別化

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富士通、海外スマホ市場に本格参入 「らくらく」や先端技術で差別化

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富士通が海外展開を狙うスマートフォン「らくらくスマートフォン」  海外需要を開拓

 富士通は、来年中に海外のスマートフォン(高機能携帯電話)市場に参入する。同社の山本正已社長が27日、フジサンケイビジネスアイのインタビューで明らかにした。

 得意とする使いやすさや高い性能を武器に北米など先進国に投入する方向。同社は国内の携帯市場では日本勢のトップに立っているが、海外で製品を本格販売するのは初めて。

 山本社長は「スマホをグローバルに展開するため、海外の通信会社と交渉中」とし、来年中の契約成立を目指す。先端技術を搭載しながら、使いやすさも追求したモデルや、高齢者や初心者でも扱いやすい「らくらくスマートフォン」などで差別化し、海外需要を開拓する考えで、2014年までに国内外の年間販売台数を1000万台に伸ばすことを目指す。

 同社は、国内販売台数が800万台で頭打ちとなっており、世界で販売を増やすことが経営課題となっていた。

 スパコン事業も販路拡大

 一方、山本社長は、ルネサスエレクトロニクスとパナソニックとの統合交渉を進めるシステムLSI(大規模集積回路)事業について「来年3月までに結論を出したい」と言及。製造部門を海外などの受託生産会社に移管し、国内では設計・開発に特化する「ファブレス化」についても「来年内に(具体的な)結果を出す」と述べた。

 また、スーパーコンピューター事業で中東や中南米にも販路を広げるなど各事業の海外展開も加速させ、14年までに海外の売上比率を現在の35%から40%まで引き上げる方針だ。

 今年、業績の下振れ要因となった中国事業は「製造拠点として見た場合、従来のような投資には慎重になる」とした。(是永桂一)

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