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KDDI、基地局の能力大幅強化 スマホ普及…年末年始のデータ急増に対応

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KDDI、基地局の能力大幅強化 スマホ普及…年末年始のデータ急増に対応

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KDDIの車載型移動基地局  年末年始に予想されるデータ通信量の急増に対応するため、携帯電話各社は初詣や大手百貨店の初売り、大規模イベントなど多数の人が集まる全国の主要施設周辺で基地局の能力を一時的に大幅に増強する。

 スマートフォン(高機能携帯電話)の普及を背景に通信量は急増しており、KDDI(au)は基地局の送受信能力を向上させるとともに移動基地局も増設し、通信量が急増して通話やデータ通信ができなくなる輻輳(ふくそう)の軽減を図る。イー・アクセスやソフトバンクモバイルも移動基地局の増設などを実施する。

 KDDIが改良する全国の基地局数は、11年末から12年年初めの対応に比べて4割増の約130カ所。具体的にはアンテナの角度変更や無線装置の増設、光ファイバーの容量拡大などで通信能力を最大5割増やす。工事は既にほぼ終えている。

 また、前シーズンは1カ所だけだった車載型移動基地局を今回は4カ所に配備するほか、可搬型基地局も5カ所で稼働させる。スマホの利用が多い若年層が集まる成人式の会場などにも移動基地局を出動させる。

 イー・アクセスは、東京ビッグサイト(東京都江東区)で29~31日に催されるイベント「コミックマーケット」に多数の来場者が予想されることから、会場付近に車載型の移動基地局を配備。ソフトバンクも年末年始に開かれるイベント会場周辺に移動基地局を随時出動させる。

 総務省によると、スマホの普及で携帯電話のデータ通信量は10年度以降、2倍のペースで年々増えている。携帯電話各社は毎年、通話やデータ通信が集中する大みそかから元旦にかけての利用を控えるよう要請しているが、地域によっては輻輳状態に陥るケースが生じている。

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