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パナ、家電依存の脱却目指す 成長事業の育成急務
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パナソニックが28日発表した新中期経営計画は、不振のテレビを中心としたデジタル家電の依存度を下げる一方、自動車向け機器や住宅関連といった企業向けビジネスを強化し、事業構造を転換するのが柱だ。ただ、収益改善策はリストラによる不採算部門の赤字解消が中心になる。本格的な業績回復のためには、かつて稼ぎ頭だったビデオレコーダーのような成長事業の育成が急務となる。
「消費者向けデジタル家電の依存から脱却し、企業向けビジネスにシフトする」。会見した津賀一宏社長は、経営の立て直しに向けこう強調した。
パナソニックは、平成25年3月期まで2年連続で7千億円を超す巨額の最終赤字を見込む。デジタル家電の普及に伴い韓国や台湾勢が台頭し、パナソニックをはじめ日本の家電メーカーは業績不振にあえぐ。
その象徴がテレビ事業だ。汎(はん)用(よう)化した薄型テレビは技術的に差別化が難しく、価格競争に拍車がかかった。パナソニックは薄型テレビ向けパネルの生産に巨費を投じたが、結果として過剰投資となった。とくに液晶テレビに押されて不振が続くプラズマテレビは「撤退もゼロではない」(津賀社長)状況だ。
計画では、赤字が続くテレビでの教訓をいかし、設備投資を抑制する。デジタル家電向け半導体は設計開発を富士通と統合し、生産の外部委託も検討。自社工場の生産にこだわる「自前主義」と決別する。
今後は経営資源を、堅調な企業向けビジネスにシフトし、浮き沈みの激しい消費者向けビジネスに頼る経営体質からの脱却を目指す。具体的にはハイブリッド車(HV)向け電池といった自動車関連や、照明などの住宅関連事業を強化する。旧パナソニック電工出身の長栄周作副社長を6月に会長に起用するのも、住宅関連部門を強化するためとみられる。
ただ、車載用電池などの企業向けビジネスも、今後は韓国勢などとの競争激化が予想され、明確な成長の道筋は描けていない。かつて世界市場を席巻したテレビやビデオのような業績を牽(けん)引(いん)するような商品は見当たらない。
設備投資の抑制といった「縮小均衡」だけでは、本格的な収益改善は見込めない。今後強化する企業向けビジネスで新たな成長領域をいかに生み出せるかが、「パナソニック復活」のカギを握る。