SankeiBiz for mobile

スマホ人気に押されPC市場頭打ち 各社が販売目標を引き下げ

ニュースカテゴリ:企業の情報通信

スマホ人気に押されPC市場頭打ち 各社が販売目標を引き下げ

更新

 タブレット端末やスマートフォン(高機能携帯電話)人気に押され、国内パソコン市場の頭打ち傾向が鮮明になってきた。

 パソコン大手各社は、堅調な法人向けモデルやOS(基本ソフト)の世代交代に伴う買い替え需要に照準を合わせているが、今年度の販売目標を前年度実績以下に設定するなど、大幅な売り上げ増加への期待は影を潜めている。

 富士通は2013年度のパソコンの販売目標台数を前年度実績の583万台から48万台少ない535万台に設定する。

 ソニーも昨年度より10万台減らした750万台を目標とするなど、「国内量販店で扱う個人向けの不調や世界市場でのタブレットなどの勢いに押され」(大手メーカー)、事業環境は厳しくなっている。

 電子情報技術産業協会(JEITA)によると、12年度の国内パソコン出荷台数は、前年度比1.1%減と、4年ぶりに前年度割れとなった。

 国内最大手のNECパーソナルコンピュータの前年度実績も国内市場と同様、若干のマイナスとなったもようで、東芝も昨年度は前年度比で約300万台減少し約1600万台となったが、今年度も同じ目標を踏襲する。

 JEITAが発表した13年4月の国内出荷台数は、前年同月比30.8%減で現行の統計が始まった08年4月以降で最大の下げ幅となった。

 ただ、4月の下げ幅は「一部で値上げを行う夏モデルの販売を見込んだメーカー側の出荷調整」(アナリスト)と見る向きもある。

 これに加え、米ソフトウエア大手マイクロソフトの「ウィンドウズXP」が来年4月に国内でのサポートを終了することに合わせた買い替え需要や、消費税の引き上げによる駆け込み需要を今年度下期以降に期待する声もある。

ランキング