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アパレル業界、駅ナカに熱視線 鉄道会社との思惑は一致するか

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アパレル業界、駅ナカに熱視線 鉄道会社との思惑は一致するか

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大阪市営地下鉄天王寺駅近くにある駅ナカ「エキモ天王寺」の店舗。華やかな商品に目をとめ入店する女性客も=大阪市阿倍野区(沢野貴信撮影)  駅構内の商業空間「駅ナカ」に、アパレルやファッション雑貨を販売する専門店が進出している。駅ナカといえば鉄道会社が運営するコンビニや売店、食料品店が主体だったが、このところ新たな販路を開拓したいファッション系が熱視線を注ぐ。圧倒的な通行量を持つ駅ナカへの出店で顧客との接点を広げ、新規の顧客層の取り込みを狙う。

 衝動買いを誘いたい

 大阪市営地下鉄・御堂筋線天王寺駅の地下一階コンコース。大型商業施設「あべのキューズモール」へと続く地下通路の途中に、ファッション雑貨を扱う店や人気ブランドのショップなど9店舗が軒を連ねている。駅ナカ商業施設「エキモ天王寺」だ。

 エキモ天王寺は、大阪市交通局が運営管理会社の南海商事や東急不動産と開発した初の駅ナカ施設で、4月18日オープン。エキモは天王寺を皮切りに、10月になんば駅、来年4月に梅田駅と、順次開業する。

 平成23年度の1日の乗降客数は天王寺駅約24万8千人▽なんば駅約33万1千人▽梅田駅約41万5千人。駅ナカ進出について、大阪市交通局事業開発課担当係長の高橋祥司氏は「駅の集客力を生かせる事業だ」と話す。

 天王寺周辺は専門学校などが多い学生の街で、若い女性客層向けのファッション雑貨を中心に「デイリーラシット」「ロペピクニック・パサージュ」など関西初出店をそろえた。「衝動買いを誘うのに雑貨は不可欠」と高橋氏は語る。

 食から衣料・美容へ

 駅ナカビジネスの本格化は、平成17年にJR東日本が開業した「エキュート大宮」(さいたま市)が皮切り。東京メトロも同年から「エチカ」を主要駅に展開し、駅活性化策として脚光を浴びた。

 関西でもJR西日本が大阪や宝塚駅構内に「エキマルシェ」を、京都市交通局が主要駅に「コトチカ」を開業。アクセサリーや美容などの店舗を取り入れた。狙いは女性客だ。

 JR西は6月、三ノ宮駅(神戸市)に4店舗のファッションゾーンを開設し、駅ナカビジネスを拡大。「ザ・ボディショップ」などボディケア用品店もそろえた。テーマの通り、女性に「毎日ヨリミチ」してもらうのが狙いだ。

 企業側も積極的だ。衣料ブランド「ユナイテッドアローズ」は、駅ナカで展開する「ザ・ステーションストア」を昨秋、阪急梅田駅直結の阪急三番街にオープン。JR大阪駅北側の再開発や商業施設リニューアルが相次ぐ梅田エリアで商機を狙う。

 民営化のカギも

 駅運営側が駅ナカを広げるもう一つの背景は、少子高齢化に伴い減少する運賃収入の補完だ。

 大阪市営地下鉄の乗車人員は19年の調査から年々減少し、運賃収入は低迷している。「鉄道に次ぐ収益事業に育てたい」と高橋氏。大阪市営地下鉄の場合、民営化も視野に経営改革が求められており、駅ナカ事業で民間のノウハウを吸収する目的もあるという。

 確かに、駅ナカ業態では高効率なビジネスが期待できる。エチカ表参道(東京)に昨年、期間限定で出店した紳士・婦人服「アーバンリサーチ」は、1カ月の1坪当たり売上高で約200万円を弾き出した。同社の乾展彰営業部部長は「コートやブーツなど、ファッションアイテムでも(駅ナカで)売れることを確信した」と話す。

 ただ、集客力が魅力の駅ナカでも、知名度に劣るブランドは苦戦することも。立ち止まってもらわなければ通行人は客にならない。ブランド力はもちろん、飽きさせない売り場づくりなど、通行人の心を引きつける工夫が求められている。(橋長初代)

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