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ビッグデータで渋滞緩和に道 プライバシー保護など課題
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ビッグデータの活用方法を話し合うITS世界会議の討論会=16日、東京都江東区 インターネット上などに蓄積される膨大な情報「ビッグデータ」を自動車の安全運転や災害などの緊急事態に役立てるための方策を話し合う討論会が16日、ITS(高度道路交通システム)世界会議で開かれた。情報通信事業者や自動車業界の専門家から渋滞緩和や災害時の避難誘導といったビッグデータの活用事例が紹介される一方、プライバシーの保護などの課題も指摘された。
討論会には米IBM、スウェーデンのエリクソンといった海外のIT・通信機器メーカー大手に加え、日本の自動車業界からホンダの開発担当者が参加。IBMの担当者は「ビッグデータは将来の天然資源。セキュリティーや都市の交通管理に役立てる」と活用メリットを強調した。
また、車から集められた走行情報をインターネットの地図情報サービスに生かす事例などが紹介され、ノキアは「滑りやすいなど、特定の天候条件に応じたブレーキ操作の仕方を瞬時にアドバイスできる」と指摘。
ホンダは東日本大震災時に車の位置情報を集め、渋滞が少なく通行可能な道路を地図上に示すことで被災地支援に役立てた取り組みを報告した。
18日まで開催されるITS会議は自動運転車や信号、標識などと車を連動させる取り組みに加え、ビッグデータを使って交通事故の起こりやすい場所を特定するなどの技術開発も重要なテーマと位置づけられている。
ただ参加者からはビッグデータの本格活用にはデータの共有や通信技術の標準化が必要との指摘があった。
一方で「車の魅力を高めるため相当な金額を払ってデータを集めている」(ホンダ)と公開に難色を示す声もあがった。またデータ提供者のプライバシー保護が課題だとする認識も示された。