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ニコン、レトロな操作感の一眼デジカメ 愛好者層狙い発売
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ニコンが発売する一眼レフデジカメ「Df」。ボディー上面の大きな金属製ダイヤルが特徴だ=5日、東京都中央区 ニコンは5日、一眼レフデジタルカメラの新製品「Df」を28日に発売すると発表した。金属製メカニカルダイヤルを採用し、フィルムカメラを思わせるレトロなデザインにしたのが特徴だ。スマートフォン(高機能携帯電話)の普及でデジカメ市場が伸び悩む中、カメラを操作する楽しさをアピールする。
シャッタースピードやISO感度などを設定する大型のダイヤルをボディー上部に搭載し、操作感にこだわった。プロカメラマン向け一眼レフ「D4」と同等の1625万画素のフルサイズの大型画像センサーを採用しており、高画質の撮影ができる。
ボディー表面はレザー調仕上げで、重さ約710グラムと軽量化も実現した。カラーはシルバーとブラックの2色。想定価格はボディーのみが約28万円、レンズセットが約30万円。
ニコンはDfについて「効率よく写真を撮るだけでなく、持ち歩くのを楽しむ、趣味性の高いカメラ」と位置付ける。写真愛好家などをターゲットに新たな需要を掘り起こしたい考えだ。
この日の説明会で、開発に携わった同社の後藤哲朗フェローは「新たな価値を感じ、大人の写真生活を楽しんでほしい」とアピールした。
フルサイズの大型画像センサーを搭載した高画質の高級デジカメについては、プロや愛好家らに支持されており、コンパクトデジカメなどと比べて価格下落が少なく、販売は堅調だ。ライバルのキヤノンのほか、ソニーがカメラ内部の反射鏡がないミラーレス一眼にして小型化した新モデルを今月15日に発売するなど、各社が力を入れており、年末商戦に向けた競争が激しくなっている。