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ゲームの枠を超えた「モンハン」 なぜ爆発的にヒットしたのか
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「モンスターハンター」 カプコンが携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに発売したゲームソフト「モンスターハンター4」が、発売2カ月で売り上げ330万本を超える大ヒットを記録。シリーズ累計では2600万本を突破し、社会現象と呼べる状況だ。来春には大阪市の米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)にアトラクションが設置され、ゲームの枠を超えた広がりも見せる。ゲームは友人らと協力しながら巨大モンスターを狩るだけだが、なぜここまで幅広く受け入れられたのか…。
現在のゲームは販売30万本を超えると大ヒットとされており、モンハンの突出ぶりがわかる。そんなモンハンだが、最初から順調だったわけではない。
平成16年にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の据え置き型ゲーム機「プレイステーション2」で発売された初代モンハンはヒットとはいえない販売本数に終わった。
協力プレーを楽しむにはインターネットが必要で、当時はまだネット環境が整っていなかったことも大きかった。
ネットを通さなくても友人と気軽に遊べる環境を実現するため、17年にSCEの携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル」で発売。ゲーム機を持ち寄って楽しむスタイルを提案した。これが大きな転機となった。友人らと顔を突き合わせて一緒に遊ぶ「ゲーム本来の楽しさ」が口コミで広がった。
10月20日、千葉市の幕張メッセで開かれたイベント「モンハンフェスタ」には、1万2千人を超えるファンが訪れた。モンスターの巨大オブジェ展示などがあり、大会に出場しない人もゲーム機を持参し、会場で出会った人と狩りを楽んだ。
フェスタは今回が5回目。カプコンの辻本良三プロデューサーは「もともとは、周りに一緒に遊ぶ人がいなくても持ち寄ればゲームができるようにとの考えで始めた」と振り返る。
モンハン人気についてゲーム雑誌「ファミ通」を刊行するKADOKAWAの浜村弘一常務は「遊ぶ人が外に持ち出してそれぞれ宣伝マンとなることで広がっている」と分析する。
モンハン人気はゲームの枠を超え広がり始めた。
USJに来春登場するアトラクションでは、ゲーム内の街並みを再現し、動く大型モンスターやゲーム内の武器などを展示する。また、ゲーム機を持ち寄れば一緒に狩りができるスペースも提供する。
長野県の渋温泉に今年7月、世界観を再現した“モンハン温泉”が出現。温泉街にモンスターの巣や足跡を設置したほか、人気モンスター「リオレウス」の口から湯が出る露天風呂もオープンさせた。
「ゲームに登場する村に似ている」ことからカプコンが渋温泉の旅館組合に持ちかけ、宿泊客低迷に悩む旅館組合が「若者に足を運んでもらうきっかけになる」と開催を決意した。温泉を楽しみならも、グループでゲーム機を持ち寄り遊ぶ姿がよく見られている。モンハンブームはしばらく続きそうだ。