SankeiBiz for mobile

冬の節電スタートも…オール電化住宅約4%伸びる 「経済性や安心感」評価 需給安定化に懸念も

ニュースカテゴリ:企業のメーカー

冬の節電スタートも…オール電化住宅約4%伸びる 「経済性や安心感」評価 需給安定化に懸念も

更新

 今年4月以降「オール電化住宅」の全国設置戸数(沖縄を除く9電力)が、平成25年3月末比で約3・9%増の約542万戸となったことが1日、わかった。ガス併用に比べ光熱費が2~3割安くなるため、増えているという。政府は2日から、沖縄を除く全国で冬の節電要請をスタートするが、オール電化の普及に伴い電力需要も増加する事態になっている。

 国内全原発が停止した状態で、冬の節電期間を迎えるのは東日本大震災後で初めて。企業や家庭の節電が進み、最大需要に対する供給余力を示す予備率は、安定供給に必要な3%を上回る見通しとなったことから、政府は寒さが厳しい北海道以外は数値目標を設けず、無理のない範囲での節電を求める。

 一方で、来年4月の消費税率引き上げに伴う住宅の駆け込み需要などから、オール電化住宅は9電力管内でいずれも伸びた。昨年9月に家庭用電気料金を平均8・46%値上げした東京電力管内でも、今年4~9月の半年間で約3・9%増の約116万戸となった。

 東電カスタマーサービス・カンパニー営業部の林啓太郎副部長は「『オール電化は損』と勘違いされている消費者は多いが、現時点でもオール電化で光熱費は年間2~3割安くなる」と増加の理由を説明する。

 電力各社は、原発停止に伴う節電要請や電気料金値上げへの“配慮”から、オール電化の宣伝活動を控えている。だが、東電管内で継続する5%のオール電化割引など、電力各社が設ける割安な料金プランなどから需要は根強いという。

 また、震災から1週間程度で電力が復旧したことへの信頼感から、東北電力のエリアでは、今年4~10月に約6・4%も増加し、全国9電力の中でトップの伸び率となるなど、安心感や信頼性から普及が進んでいるという。

 ただ、家庭内の光熱をすべて電気でまかなうオール電化の拡大は、国内の電力需要を底上げする。寒さが予想以上に厳しくなれば、電力需要が大きく伸び、安定供給の障害となる恐れもある。

ランキング