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東ガス、家庭用電力小売り参入 社長が方針、セット販売で顧客開拓
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東京ガスの岡本毅社長=12日、東京都港区 東京ガスの岡本毅社長は12日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、家庭向け電力小売り事業に参入する方針を明らかにした。電力の全面自由化を見据えた動きだが、小口の家庭向けはビジネス的には非効率のため、ノウハウのない他業種からの参入は難しいとされている。東ガスは、ガスとのセット販売で顧客を開拓する。
東ガスの家庭分野の顧客はグループ会社を含めると約1100万件。岡本社長は「ネットワーク産業である当社が、電力市場の活性化に貢献していくことは当然求められるし、ビジネス拡大の手段としても期待している」と意気込みを語った。
政府は2016年にも家庭向け電力小売りを自由化する方針。家庭向けは工場向けなど大口電力に比べると手間がかかるが、「その分、参入できる企業は限られてくる」と自信を見せる。
ガス機器の販売や修理などを手がける営業店「ライフバル」を販売窓口にするほか、幅広い顧客ネットワークを持つNTTとの連携も視野に入れる。
電力とガスを単純にセット販売するだけでなく、電気・ガス機器の販売やメンテナンス、点検など付加価値のあるサービスを加えるという。
岡本社長は「単なる価格競争では疲弊するだけ」と発言。マンション一棟丸ごとや富裕層などが当初のターゲットになるとしている。
日本ガス協会の尾崎裕会長(大阪ガス社長)もこの日の記者会見で、「一軒一軒の家庭にガスを届けており、電力を含む他のエネルギーサービスも可能」と関心を示した。
一方、東京電力は、老朽化した東京湾岸沿いの火力発電所について、外部資本を導入して建て替える方針だが、東ガスの岡本社長は「マジョリティーを取って参画できるよう、さまざまな提案はしている」と明らかにした。
11月に改正電気事業法が成立、2015年をめどに電力需給を全国規模で調整する「広域系統運用機関」を設立する。付則に、16年をめどに電力小売りの全面自由化を目指すと明記した。現在、他業種からの参入はオフィスや店舗までだが、全面自由化が実現すれば、家庭にも電力を販売できる。