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縮小するゲーセン、市場開拓に苦心 試行錯誤…頼みはパズドラとシニア

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縮小するゲーセン、市場開拓に苦心 試行錯誤…頼みはパズドラとシニア

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「パズドラバトルトーナメント」で遊ぶ人たち=13日、東京都千代田区  ゲーム各社がゲームセンターなどの集客を強化している。余暇の時間が、スマートフォン(高機能携帯電話)のゲームなど他の娯楽に取られ、新しい客層を呼び込む必要が出てきたからだ。スクウェア・エニックスホールディングスはスマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」で躍進したガンホー・オンライン・エンターテイメントと手を組むなど、新規市場の開拓に苦心している。

 スクウェア・エニックスは13日、パズドラを基に企画・開発したアーケードゲーム「パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-」を全国3店舗に試験導入した。3日間かけて一般の意見を集めて改善した上で、来春から本格展開する。

 試験店舗に選ばれた東京・秋葉原のゲームセンターにはこの日、開店時に約70人が列を作った。待ち時間にスマホ版パズドラで遊ぶ若い女性の姿も見られ、同社関係者は「新しい客層は狙い通り」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 同社のアミューズメント事業の営業損益は2012年9月中間期の2億円の赤字から、13年9月中間期に37億円の黒字に転換。同社はアーケード版パズドラの導入によって、収益力を一層強化したい考えだ。

 一方、セガは11月、ゲームセンター初の無料で遊べるゲーム「ぷよぷよ!!クエストアーケード」を導入した。多くのスマホゲームと同じくアイテム課金制を採用したことで、スマホ世代の学生に人気という。

 独自開発したドームスクリーン型ゲームでてこ入れを図るのは、バンダイナムコゲームスだ。シューティングゲーム「マッハストーム」を今月19日から順次展開する。簡単な操作で、戦闘機を操縦している気分を味わえる。また、カプコンは昨春から、シニア世代を対象にゲームセンターの体験ツアーを6回開催。孫をつれて気軽に遊びに来てもらう作戦だ。

 日本アミューズメント産業協会によると、12年度のアミューズメント施設運営の国内市場規模は4700億円。直近5年間で2000億円以上減った。

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