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2014春闘 新日鉄住金労使に聞く「賃金デフレ是正を」「課題解決型で議論」
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景気の好循環に向け、政府が企業にベースアップ(ベア)を促す今年の春闘。労使交渉の行方について、新日鉄住金の労使に聞いた。
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□大森唯行労組連合会会長
--いよいよ春闘が本格スタートした
「日本の持続的な経済成長のためにはまず、賃金デフレを何とかしなくてはならない。賃金は1997年ごろから平均で60万円程度下がってきている。まずはそれを何とかし、非正規雇用者まで効果を波及させたい。それには月例賃金にこだわるしかない」
--交渉のポイントはどのあたりとなるか
「鉄鋼が抱える原燃料価格上昇や販売価格低迷、海外の需給ギャップなどの問題に対応するためには、生産性向上や製造実力を支えてきた組合員の活力を維持することが重要な観点だ。そのためにどこに財源を投入すればいいか。国際競争力強化につながり、産業・企業として魅力ある労働条件になるか。優秀な人材を確保するためにも必要となってくる」
--交渉への期待は高い
「われわれの背後には2万8000人の組合員がいる。きっちりとした要求と交渉で、会社側の誠意ある回答を引き出したい」
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□進藤孝生副社長
--業績は好調だ
「アベノミクスで日本経済は脱デフレに向かい、鉄鋼需要もしっかりしている。世界的には供給能力過剰で5億トンの需給ギャップがあるが、経営統合も順調で、悪くない環境だ」
--交渉にはどんなスタンスで臨むのか
「隔年交渉を始めた1998年以来、基本賃金だけではなく、幅広く労働条件や労働者の課題を議論する“課題解決型交渉”を行っている。賞与については業績連動型にした。今回も業績連動型賞与と課題解決型の賃金改善交渉で議論する」
--2年間3500円ずつの要求をどう見るか
「国際競争力を向上し、鉄鋼業が魅力ある産業、企業であることも維持しなくてはならず、それを軸として議論していく」
--今春闘を前に政府が異例の賃上げ要請をしたが
「企業の経営状況はそれぞれで、そこで支払い能力が決まる。還元の程度や内容は個別企業の労使に任せてもらわざるをえない」