景気の好循環に向け、政府が企業にベースアップ(ベア)を促す今年の春闘。労使交渉の行方について、新日鉄住金の労使に聞いた。
■賃金デフレ是正を
□大森唯行労組連合会会長
--いよいよ春闘が本格スタートした
「日本の持続的な経済成長のためにはまず、賃金デフレを何とかしなくてはならない。賃金は1997年ごろから平均で60万円程度下がってきている。まずはそれを何とかし、非正規雇用者まで効果を波及させたい。それには月例賃金にこだわるしかない」
--交渉のポイントはどのあたりとなるか
「鉄鋼が抱える原燃料価格上昇や販売価格低迷、海外の需給ギャップなどの問題に対応するためには、生産性向上や製造実力を支えてきた組合員の活力を維持することが重要な観点だ。そのためにどこに財源を投入すればいいか。国際競争力強化につながり、産業・企業として魅力ある労働条件になるか。優秀な人材を確保するためにも必要となってくる」
--交渉への期待は高い
「われわれの背後には2万8000人の組合員がいる。きっちりとした要求と交渉で、会社側の誠意ある回答を引き出したい」