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性能は「京」の100倍 神戸市、エクサ級スパコン誘致へ開発拠点整備

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性能は「京」の100倍 神戸市、エクサ級スパコン誘致へ開発拠点整備

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神戸市が誘致したのはスパコン「京」の100倍凄いヤツ=神戸市中央区  神戸市は、平成26年度に国が開発を始めるスーパーコンピューター「京(けい)」の100倍の性能を持った次世代スパコン「エクサ級スパコン」の誘致に本格的に乗り出す。市は開発拠点を「京」と同じポートアイランド(同市中央区)の神戸医療産業都市内と想定し、来年度から拠点整備に着手し、他都市との誘致競争に先手を打つ狙いだ。

 23年に稼働した「京」は、毎秒約1京(京は1兆の1万倍)回の計算能力があり、世界のスパコン性能ランキングで一時トップに立った。しかし、開発競争の激化とともに現在は4位に後退。これに対応するため、政府は昨年12月に閣議決定した26年度予算案に、毎秒1エクサ(100京)回という世界最高水準の計算速度を持つスパコンの開発費として12億円を計上した。

 理化学研究所と富士通が共同開発した「京」が設置されているポートアイランド周辺には、計算機科学の研究者や研究所が集積している。市は次世代スパコンの開発拠点として、最も環境が整っている-とし、さらに、研究者らの流出を食い止めるためにも、来年度から、この地域に理研の次世代スパコン開発チームの拠点の整備に着手する。

 具体的には「京」の近くに創薬ベンチャーや製薬企業のラボ需要に対応するためのビルの整備の計画があり、その中で理研の開発チームのためのスペースを確保するという。

 市担当者は「神戸が優位性を保つためにも、人材や研究機関などの流出を防ぎ、新たに呼び込みたい」と話している。

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