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LCC3社、立て直しに向け正念場
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ピーチ・アビエーション機=関西空港 国内格安航空会社(LCC)の経営が正念場を迎えている。平成24年3月にピーチ・アビエーションが国内線で初の運航を開始してから3年目。パイロット不足や機体整備体制の遅れで、21日までにバニラ・エア、ジェットスター・ジャパンを含めた国内3社がそろって欠航や増便の延期に追い込まれた。新しい顧客層を開拓して急成長してきた一方、運営体制が追いつかない現状が浮き彫りとなった。(森田晶宏、藤沢志穂子)
国土交通省によると、国内線の旅客数に占めるLCCのシェアは、3月末で7・5%と過去最高となった。また、観光庁が21日発表した昨年1年間の国内旅行消費額は約22兆5千億円と6年ぶりに増加に転じた。訪日外国人に加え、景気回復で日本人の国内宿泊旅行も増加している。ともに今後さらなる上積みが期待されるが、LCCの欠航が影を落としかねない。
LCCは余剰の機材や人員を抑えることでコストを削り、割安な運賃を提供して若者を中心に顧客層を拡大してきた。だが短期間で路線や便数が拡大した影響でパイロット不足が深刻だ。自力養成は時間も費用もかかって難しい。そのため各社とも、系列の全日本空輸や日本航空の協力で運営体制の立て直しを急いでいる。
国土交通省は最近の欠航などは、LCCの成長の過渡期における「生みの苦しみ」(幹部)で、大手航空会社の支援で、早期の立て直しは可能とみている。
ただ6月末からは、中国のLCCの春秋航空などが出資する春秋航空日本が、成田空港を拠点に国内線3路線の運航を始める。競争が激しくなるなか、既存の国内3社にはいかに運航品質を向上させ、利用者の信頼に応えていくかが問われている。