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成田空港、生き残りへLCC対応強化 専用ターミナルを公開

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成田空港、生き残りへLCC対応強化 専用ターミナルを公開

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建設工事が進むLCC専用ターミナルの本館施設=4日、千葉県成田市の成田空港  成田国際空港会社は4日、2014年度末までの完成を目指して建設している格安航空会社(LCC)向けの専用ターミナルを報道陣に公開した。今春に国際線発着枠が拡大される羽田空港やアジアの巨大空港との間で競争が激しくなる中、成田空港は需要が拡大するLCCへの対応を強化し、生き残りを図る。

 LCC専用ターミナルは第2旅客ターミナルの北側に位置し、昨年8月に着工。延べ床面積約6万6000平方メートルで、3階建ての本館施設と、本館から渡り廊下でつながる2階建てのサテライトなどからなる。税関や出入国管理、検疫の施設を設け、年間750万人程度のLCC利用客を受け入れ可能にする。物販や飲食のエリアもつくる。

 建設や運用のコストを抑え、低運賃を売りとするLCC各社の使い勝手をよくする。発注済みの工事の費用は約112億円で、今後予定される追加工事を含む総投資額は未定という。

 専用ターミナルでは国際、国内の両線を利用できるため利便性が高い。同社の夏目誠社長は「成田空港の多機能化を目指す中、LCCの拠点化は一つの大きな柱。国際線と国内線を運用できる専用ターミナルは拠点化の切り札となる」と強調する。

 成田は開港から今年で36年となるが、羽田が国際化を進めているほか、韓国の仁川やシンガポールのチャンギといったアジアの巨大空港が存在感を高めており、空港間競争の中で地盤沈下の懸念もある。実際、3月末に予定されている羽田の国際線発着枠拡大の影響で、成田発着便は少なくとも週63便の減便になる見通し。1月の成田の国際線スケジュールでみると、全体の4.3%に相当する。

 こうした中、LCCの受け入れ態勢の強化は、旅客ターミナルでの物販や飲食のような「非航空収入」の拡大などと並び、今後の成長戦略の柱の一つだ。

 日本でのLCCのシェアはまだ1割に満たないが、夏目社長は「日本でもこれから2割、3割へと拡大していく」と見込んでおり、専用ターミナルの整備を通じて成田空港へのLCC参入の拡大を図る考えだ。

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