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日産、10月に商用EV発売 「真のゲームチェンジャー」と活性化に自信

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日産、10月に商用EV発売 「真のゲームチェンジャー」と活性化に自信

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 日産自動車は9日、商用の電気自動車(EV)「e-NV200」を10月に発売すると発表した。小型車「リーフ」に続く2車種目のEVで、広い室内空間と加速性能の高さが特徴だ。

 EVの販売は航続距離の短さや充電インフラの整備不足で伸び悩むが、配送業など走行範囲が限定される商用分野とは相性が良く、同社は普及の起爆剤になると期待をかけている。

 「(EV市場の流れを変える)真のゲームチェンジャーだ」。日産のアンディ・パーマー副社長は同日の発表会でこう述べ、市場の活性化に自信を示した。

 e-NV200は多目的商用バン「NV200 バネット」をベースに車体を開発し、大きく実用的な荷室を確保。バッテリーやモーターなどはリーフとほぼ同じものを搭載して、EVの特徴であるスムーズな加速や静粛性を両立した。1回のフル充電で185~190キロ走れるという。

 販売価格は388万440~478万6560円。販売目標は月500台だ。

 日産が商用EVに期待するのは、需要の伸び悩みが背景にある。

 EVの販売台数はプラグインハイブリッド車(PHV)を加えても新車販売全体の約0.5%(2013年度)にとどまり、急激に伸びるハイブリッド車(HV)とは対照的だ。

 EVのフル充電には急速充電器でも約30分間かかるが、走行できる距離は100~200キロ程度。冷房などを使えばさらに短くなる。出先で充電するにも充電インフラの普及は遅れており、電池切れの不安が購入をためらわせている。

 ただ、走行距離が予測できる商用ならEVは使いやすい。日産は11年から日本郵便やイオンリテールなど8企業・自治体と配送や営業現場で実証運行を行い、「商用車こそEVが得意とする分野」(片桐隆夫副社長)と手応えを得た。協力企業は本格導入にも興味を示しているという。

 トヨタ自動車もヤマト運輸と協力して業務用の小型EVトラックで集配業務の実証運行を行うなど、商用EVへの取り組みを強化している。課題の充電インフラを整備する業界横断の新会社も5月に設立され、普及に向けた環境は整いつつあり、「そろそろ潮目が変ってもいい」(自動車大手幹部)と期待する声も出ている。

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