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なぜ? 消費増税以上の値上げに踏み切る企業が後絶たず
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4月から消費税が8%に引き上げられ、物価の先行きに感心が集まっています。通常ならば消費税が3%引き上げられたので、増税直後の物価上昇は前年比3%未満で収まるはずです。
ちなみに、消費税が3%引き上げられた場合、物価は前年比2%程度の上昇で収まると予測されていました。3%でないのは、物価を構成する項目には学費のように消費税がかからないものも存在するからです。
しかし、スーパー、飲食店、食品メーカーなどで消費税率引き上げ分を超える物価上昇、つまり便乗値上げが行なわれて、3%以上の物価上昇になりつつあるのです。
日本の食糧自給率(カロリーベース)は約40%と低いので、多くの食品を輸入に依存しています。2012年からの円安により、上記の業種は仕入れコストが上昇したものの、販売価格に転嫁できずにいました。
それがここに来て今回の消費税に便乗して値上げを行なう動きが出ているのです。たとえば、某牛丼チェーン店では50円の生卵を60円(20%アップ)に値上げするなど、増税以上の値上げを行なう企業が後を絶ちません。
また、こうした動きを想起させるデータもあります。「東大日次物価指数」という日本全国約300店舗のスーパーの日々の売り上げを集計した指数があります。食料物価(生鮮食品を除く)と非常に連動性の高い指数です。4月以降は消費税増税分を除くベースですでに1%ほど上昇しています。
やはり食品業界を中心に便乗値上げが行なわれ、物価にも反映されつつあるようです。日銀の黒田総裁が日本の物価が2%(消費税増税による物価上昇を除いたベース)へ上昇すると自信があるのは、増税に伴った便乗値上げが起きていることが影響しているのかもしれません。
しかし、便乗値上げによる物価上昇には限界があります。理由は、私たちの給料の上昇が物価に比べて緩やかすぎる上昇だからです。給料が変わらないのに食品への支出が増えたら、洋服や生活において優先順位の低いものへの支出は減りますよね。
結果、食料の物価は上がるものの、ほかの分野の需要が落ち込んで世の中全体では物価が上がらないという現象が起こるのです。2007年の円安進行のときにも、こうした現象が起こりました。本当の持続的な物価上昇には、私たちの給料が改善することが必須なのです。(ネットマネー)