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シティ個人事業売却 新生銀前向き、3メガは様子見 条件や金額で難航予想
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シティバンク銀行が12日に実施した個人部門売却の1次入札に、3メガ銀行や新生銀行など6行程度が応札したことが分かった。新生銀など数行が買収に前向きな姿勢を示す一方、3メガ銀は売却の条件や資産内容を精査する狙いで応札した色合いが濃い。シティは年内にも売却先を決めたい考えだが、シティ側が示す条件面で交渉が難航する可能性もあり、売却が成立するかは不透明だ。
三井住友信託銀行やりそな銀行も応札した。1次入札で数行に絞り込み、2次入札以降で売却先を決める見通しだ。
シティ銀は個人部門だけでなく、傘下のカード事業もセットで売却する打診をしているもよう。
交渉は、強みである世界中のATM(現金自動預払機)から日本の口座に接続できるネットワークを維持できるか未確定な要素があるほか、従業員の扱いなどの買収条件や、買収金額をめぐり難航が予想されている。
入札した銀行の中で、新生銀はシティとシステム面などで親和性が高く、「他行が本気なら譲るが、そういう話は聞かない」(幹部)との声も漏れる。
新生銀の強みは、4000億円規模という業界上位の外貨預金や24時間365日手数料無料のATMサービス。シティ銀の約1兆円の外貨預金や海外ATM網が加われば、それを強化でき、大手行との差別化が進む。また、新生銀の初代社長はシティ銀出身で、外国人などを多く中途採用してきた経緯もあり、大手他行と比べ売却部門を受け入れる土壌もある。
シティ銀の最大の魅力は富裕層を中心とした優良顧客と外貨預金だ。ただ1次入札に応札したが、買収には慎重な姿勢を示す銀行が多い。
最大の懸念は収益が低迷し、赤字体質であることだ。33の支店や人員を抱え込む契約となれば、経費が増え、てこ入れは容易でなくなる。また買収後も富裕層の顧客をつなぎとめるには海外ネットワークを持続して利便性が損なわれないようにする条件なども詰めなけらばならない。万一、買い手が付かなければ撤退を余儀なくされる懸念がある。金融庁幹部は「売却を前提にしていない。今の話が駄目になっても持続可能な事業プランを示してほしい」と話す。