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ドコモ新商品・サービス発表会 少し先の未来を…スマートライフ提案へ
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NTTドコモの加藤薫社長 「少し先の未来を、皆さまの毎日に」―。スマートフォンやタブレットなど端末メーカーの新機種に焦点が当たってきた大手携帯電話会社の新商品・新サービス発表会だが、30日に行われたNTTドコモの2014-2015冬春モデル発表会で加藤薫社長が繰り返し強調したのは、トレーニング支援アプリなど端末を活用したスマートライフの提案だった。新機能や仕様の紹介から端末を活用した暮らしの提案へと新商品・新サービス発表会は転換点を迎えたようだ。
加藤社長はスマホの新機種に先駆けて3つの新サービスを紹介した。まず着ているだけで心拍数などが測定できる機能素材「hitoe」を使用したサービス「Runtastic for docomo」だ。月額350円で6つのトレーニング支援アプリが使い放題となる。ランニングやサイクリングなどで測定したトレーニングデータを、専用のアプリやWEBから手軽に確認でき、詳しい分析やコーチングを受けることができる。12月からの提供を予定している。
このアプリと連携する世界初の 「hitoe」を活用したウエア型デバイスも、ゴールドウィン社のウエアブランド「C3fit(シー スリー フィット)」のアイテムとして、ゴールドウィン直営店などのスポーツショップで12月から販売する予定だ。
心拍数データに加えて、走行距離、速度、高度などのほかトレーニング内容の分析結果をグラフで確認でき、トレーニングの効果を実感しやすくなっている。
加藤社長は「データ管理がモチベーションとなり、支援アプリでハイレベルなトレーニングが可能になる」とアピール。今後はサッカーやラグビーなど激しい運動や、食事や睡眠など生活面でもサポートする予定だ。
2つ目に「インテリジェントサービス」の進化として「iコンシェル」や「しゃべってコンシェル」「はなして翻訳」を取り上げた。
「iコンシェル」は「当初のスケジュール管理からお客様の情報をより詳しく分析し、シチュエーションに合わせて的確な提案をするパートナーになる」とし、行動パターンから出社時間を、検索傾向からお勧めのランチを教えてくれるという。
さらにいつもと異なる場所にいることを把握して観光情報を勧めたり、毎日の行動を日記にまとめてくれる機能が利用できるようになる。
「使えば使うほど賢くなります」と加藤社長。これまで一問一答だった「しゃべってコンシェル」は複数回の会話が可能になり、コミュニケーション能力が強化された。「はなして翻訳」は10カ国語に対応し、400以上のフレーズを会話集として収録。海外キャリア利用者にも対応する。
3つ目に挙げたのが、子供向けの腕時計型デバイス「ドコッチ」。子供が腕にはめて使用するもので、スマートフォンとBluetoothで連携し、子供の活動状況や周囲の温度といった情報を知ることができる。一定の距離を離れると通知が届く迷子予防や居場所を検索できるイマドコサーチに対応している。来年3月にサービス開始予定だ。
加藤社長は続けて各メーカーの新機種を紹介。最後に「進化したドコモのデバイスを持っているだけで毎日が楽しくなる。そんなスマートライフの実現に向けて、新しい価値創造に全力で取り組んでいく」と端末を活用した新サービスの提供に意欲を示し、「まだ道半ばではありますが、これからも期待と想像を上回るようなスマートライフの世界をスピーディーに実現していきたい」と締めくくった。