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JFE、コスト競争力向上 転炉増設、中韓勢に対抗「あとは技術力の勝負」

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JFE、コスト競争力向上 転炉増設、中韓勢に対抗「あとは技術力の勝負」

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JFEスチールが公開した西日本製鉄所福山地区の「転炉」=27日、広島県福山市  JFEスチールが西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)の開発・生産態勢を強化している。来年1月に中核設備「転炉」の3基目が稼働し、製鉄費用を抑えた工程を導入する。開発では自動車メーカーなどと共同で軽量化などを進める拠点「カスタマーセンター」を設置し、価格競争を仕掛ける韓国・中国勢に対抗する。

 福山地区の亀山恭一副所長は27日、報道陣に新たな転炉を公開後、「(新転炉で)コスト競争力は国内トップになる」と胸を張った。

 転炉は、高炉で鉄鉱石から取り出した液状の鉄(溶銑)に、石灰などを加えて不純物を取り除く設備。約200億円を投じた新転炉は、不純物のリンやケイ素を別々に取り出すことで効率的に石灰を添加し、使用量をこれまでより4割減らして費用を抑える。

 アジア域内はライバルの中国・韓国メーカーが相次ぎ製鉄所を建設、供給過剰により価格が低迷。日本の自動車市場などにも韓国勢が営業攻勢を仕掛けており、JFEスチールは新転炉で製鉄費用を抑えてコスト競争力を確保する。

 さらに「円安などで国際競争力は、韓国(最大手)のポスコと比べても遜色ないレベルになった。あとは技術力の勝負」(亀山副所長)として、自動車メーカーなどとの共同開発で差別化を図る。

 今月1日には福山地区内にカスタマーセンターを新設した。延べ床面積約2700平方メートルの施設内に、鉄の成分を立体画像で解析する最新鋭機器を設置。九州地方などのメーカーを対象に、開発段階から軽量化などの要望をきめ細かく吸い上げる態勢を整えている。

 27日には福山地区で開発し、鋼板端部分の伸び率を高めた溶融亜鉛めっき鋼板を発表。従来と同じ硬度でも柔軟な成形加工が可能になり、自動車骨格部品を従来品より2ミリ薄い1.4ミリにでき、15%の軽量化につながるという。

 津山青史・専務執行役員は「(開発の)初期段階から溶接やプレス加工なども含めて提案し採用されるケースが海外も含めて広がっている。対応できる施設や人材の整備が課題だ」と語った。

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