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ベア、三菱自や大成建設も前向き 賃上げでアベノミクス後押し
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平成27年春闘に向け、賃金水準を一律で引き上げるベースアップ(ベア)を容認した経団連の方針を踏まえ、個別企業でベア実施に前向きな動きが出始めた。建設大手の大成建設が2年連続のベアを行う方向で検討を始めたほか、円安効果で業績が好調な自動車業界でも三菱自動車などが積極姿勢を示す。賃上げの流れが進めば、安倍晋三政権が経済政策「アベノミクス」で掲げる経済の好循環の推進に弾みが付きそうだ。
(森田晶宏、田辺裕晶)
「来年もベアが実施できるよう対応したい」。大成建設首脳はこう語り、労働組合と協議する考えを示した。同社は11月に平成27年3月期の業績予想を上方修正したが、今後の業績の推移も踏まえて判断する。
建設業界は、国内の建設需要の増加や工事の受注採算の改善を受け、業績が上昇傾向にある。今春の労使交渉で16年ぶりにベアを実施した大林組も、27年春闘で「業績など条件が整えばベア、一時金の引き上げともに視野に入れている」(白石達社長)という。
27年3月期業績予想で、大手各社が相次ぎ過去最高益の更新見通しを示している自動車業界では、三菱自動車の益子修会長が「できれば(ベアを)やりたい。ベアと一時金の両方でバランスを考える」と、ベア実施に積極的だ。
流通業界ではファミリーマートが今春の実績(月額5千円)を参考に、ベアを行う方向で調整している。
労組側の要求が出る前からベアに前向きな動きが出始めたのは、安倍政権が経済界に賃上げを強く求めていることが背景にある。
経営側も「景気回復を目指すアベノミクスを応援しない理由はない」(日産自動車のカルロス・ゴーン社長)と、おおむね前向きに受け止めており、経団連は業績好調な企業にベアを含めた賃上げ努力を求めた。
ただ、27年春闘では、影響力が大きい全トヨタ労働組合連合会が月額6千円以上のベアを統一要求する方向など、多くの労組で前回春闘の妥結額を大幅に上回る水準の要求が相次ぐ見通し。固定的な人件費の増額につながるだけに、経営側の本音は複雑だ。
「円安で企業間に業績の差が出てきた。ベアについて政府が口を出す情勢ではない」(日本電産の永守重信社長)と政府の関与に批判的な声も根強い。