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“爆買い”飛ぶように売れた炊飯器 「日本製は高性能」口コミなどで広がる

ニュースカテゴリ:企業の電機

“爆買い”飛ぶように売れた炊飯器 「日本製は高性能」口コミなどで広がる

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 中華圏の旧正月「春節」の休暇で2月に大挙来日した中国人観光客が日本で多額の家電製品などを購入した“爆買い”で、大手各社が販売した海外仕様の炊飯器の台数が前年同時期の2、3倍に増えていたことが20日分かった。

 インターネットや口コミなどで、日本で食べるご飯のおいしさや日本製炊飯器の性能の高さが伝わったことが要因だ。各社は中国の消費者を意識した機能の搭載などで需要の取り込みを強化している。

 中国などの電圧に対応した海外仕様の家電は、免税店や量販店の免税コーナーで販売されている。売れ筋商品は4万~7万円台。1、2月で比較すると、パナソニックと東芝ライフスタイルの販売台数は前年の約3倍となった。象印マホービンも2月20日までの3カ月間の販売台数が前年の2倍超に膨らんだ。電磁力で釜全体を加熱するIHというタイプを中心に、高級機種が人気だったという。

 パナソニックは20日、同社の炊飯器の最上位機種「Wおどり炊き」の海外仕様品を月内に発売することを明らかにした。中国などで食べられている粘り気の少ない「長粒種」のコメを最適に炊き上げる機能を搭載する。象印も最上位機種の海外仕様品で、中国人の嗜好(しこう)に合った水分量のおかゆをつくることができるようにしている。日立アプライアンスは、関西国際空港の免税店にスタッフを配置するなど、販売面を強化する動きもある。

 「四大宝」-。中国では訪日の際に買うべき製品群がこう呼ばれている。炊飯器、温水洗浄便座、包丁、魔法瓶のことだという。パナソニックが販売する温水洗浄便座の台数も、1、2月は前年の3倍強に達した。円安を背景に、2月の中国からの訪日客数が前年同月の約2.6倍と増えたことも、炊飯器などの販売を押し上げた。

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