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パナソニック、デジカメに撮影後ピント調節機能 レンズ交換式で世界初搭載

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パナソニック、デジカメに撮影後ピント調節機能 レンズ交換式で世界初搭載

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奥側の風車にピントが合っている写真  パナソニックが、撮影後でも写真のピント調節ができるデジタルカメラを開発し、来年にも商品化することが10日、分かった。ピントの位置をずらしながら複数の画像を瞬時に撮影した後、狙った場所にピントの合った画像を選ぶ、という仕組みだ。動画撮影技術を応用した機能で、世界で初めてレンズ交換式の高価格帯商品に搭載する。

 新商品は、撮影後にデジカメの液晶画面で好きな場所にタッチすると、そこにピントが合った写真になる。撮り直しができないような場面でも失敗を防ぐことができる、としている。

 パナソニックは昨年、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K」で動画撮影できる世界初のデジカメを発売。動画から毎秒30枚の静止画を切り出す「4Kフォト」と呼ばれる手法を打ち出した。新商品ではこの技術を応用し、毎秒30枚の画像をすべて異なるピントで撮影する。

 4Kフォトは約800万画素で、A4サイズの印刷にも耐えられる画質という。来年以降に発売する4K動画対応機種にはすべて、撮影後のピント調整機能を搭載する方針だ。

 パナソニックのデジカメ事業はカメラ機能を搭載したスマートフォンの普及で採算が悪化し、2012年度から赤字に陥っていた。

 低価格のコンパクトタイプを廃止し、商品群をレンズ交換式のミラーレス一眼など高機能機種に絞ることで収益を改善。14年度は黒字化を達成した。今後は4K対応機種を中心にした展開で成長を目指す。

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